提案したいのは、堅固であっても壁におおわれた家ではありません。光と風にあふれる壁のない強くてダイナミックな空間です。
光は殺菌や身陳代謝など健康になくてはならないものです。
ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど、ほかの国の住宅やものまねではない、強くて美しい日本の家をつくりたいということです。
“和風の家”ということではありません。日本古来の木架構が生み出す空間の美しさを損なうことなく、住み手の生活やニーズに合う家を提供したいと思っています。
中世の偉大な芸術家ミケランジェロは、サンピエトロ大聖堂のドームの設計で、16の窓を上部にもうけ、神の化身である光を取り入れることにこだわったといわれています。
考えている「美しい家」とはどういう家なのか?次の建築家の言葉でご紹介します。
「建築における唯一の正しい狙いは『自然に無理なく建てる』ということだ。誇張してはいけない。不必要なものをつくってはいけない。余分なものはすべて、時間の経過とともに見苦しくなる。」~アルヴァ・アアルト(フィンランドの建築家)~